鋏 

2004年12月11日 恋愛
 
 
─私の“命”は、君の為のモノだった。

 
 
少し軽くなったオレンジブラウンの髪が
風に揺れ
自らの運命を嘆いていた

「私の役目はもうお仕舞いなの?」

君にもっと触れられたいが為に伸ばした髪も
その機会を無くし
今は唯
肩下まで淋しそうに垂れるばかり

鈍色に光る刃物が
君の存在も 君との思い出さえも
切り断ってゆく
はらはらと落ちるのは
私の髪?それとも…

少しだけ気分の晴れた私は
風に吹かれ
君への最後の台詞を呟いていた

「私の役目はもうお仕舞いなの?」

鋭利な鋏は簡単に、何物をも切り割いてしまう

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