ISBN:412003612X 単行本 藤崎 麻里 中央公論新社 2005/02 ¥1,890

「溺れる人」を見た。
話は読売新聞で読んだことがあったので、ドラマ化を楽しみにしていた。
アルコール中毒の女性が、禁酒をするまでの凄まじい生活。
篠原涼子の中毒者の演技に、圧巻だった。

昔から、他人より少しお酒が強いなという事を実感していたと筆者は言う。
それが、あんな事態にまで発展する事は、思っても見なかったとも。
だんだん飲む量が増え、生活に欠かせないものになる。
飲まずには居られなくなり、家族に隠れてまで飲む様になる。
禁酒するにも、苛烈な禁断症状により、それを消そうとまた飲んでしまう。
断ったと思っていても、一滴身体に入るだけで再発するのがアルコール中毒らしい。

この話を読んで(見て)思ったのが「お酒は麻薬と一緒なんだ」という事。
今放映されている金八先生で、ドラッグの話が扱われているけれど、
しゅうの姿と、このアルコール中毒の女性の姿は全く同じ。
「あと少し…。これだけ飲んだら辞めるから…」
「いつだって辞められる。辞めたい時に辞めれば良い。」
悪循環を引き起こす事にも気付かずに、深みに嵌ってしまうのだ。

お酒も麻薬も、本当に怖い。
快楽の裏側には、闇も潜んでいる事に気付かなければいけない。
お酒は嗜む程度が丁度。
「酒は飲んでも呑まれるな」
昔の人は上手く言ったものだと思う。

“溺れる人”というタイトル。
彼女の姿をみてこの言葉が、本当にぴったりだと思った。

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