秋の訪れ。

2004年10月12日 戯言
 
 
─ただ弱いもののままで、生きてゆきたかった。
 
 
 
昨日の夜、家に帰ると金木犀の匂いがした。
「あぁ…またこの季節がやってきたんだな」と、嬉しくなる。
金木犀は、私の好きな花の一つ。
他にもセントポーリアや、プリムローズなど色々あるけれど、
やっぱり金木犀の匂いが一番好き。
この時期、夕暮れ時に散歩したくなるのは、この匂いがあるからだ。

昨日の次は今日で。今日の次は明日で…。
そうやって私達は、永遠に続くかの様な日々を生きているけれど。
それ自体には意味なんてないんだ。
私にとっては、ここにいるという事だけが真実。
暮れなずむ街の中でも、光の見えない雨の中でも。
やがて来る朝を、やがて来る冬を、
時間を自らの体に刻みながら待つ花。
小さな花が、たくさん地面へと還ってゆく姿は切ないけれど、
そうやって、全てはこの先へと繋がっているから。

今この瞬間を、大切にしたい。

こんなにも拙い言葉でしか、言葉を紡ぐことが出来ないけれど、
今はまだ、弱いもののままかもしれないけれど、
それでも私は、精一杯の気持ちで、この世を慈しみたいと思う。

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