─「大きくなれば私も、あんな風になれるんだ!」
幼い頃は道行くカップルを見て、そんな事を思ってた。
現実に気付くのは、もっともっと、先の事。
昨日、中学1年の頃からの友達と遊んだ。
彼は現在の生徒会執行部仲間。
お互いの事は良く知っているし、何でも言える。
深夜のファミレスで二人、打ち明け話をした。
「お前って、何でそんな難しい恋しかせんの?」
盛り上がってきた恋バナの途中、彼がふと洩らした言葉。
だんまり、俯く私。
確かに私が出逢った“恋”というものは、ほとんどが難しいものだった。
実った想いもあったけれど、障害も多々あった。
中2の頃好きだった人は、部活の先輩。
友達と、同じ部活の先輩がライバルだった。
中3の頃好きだった人は、違うクラスの彼。
「好きだ」って言われたけれど、その人には彼女が居た。
そして高2の最後に好きになった人には、彼女が居る。
「何でやろうね。…そういうの呼び寄せちゃうんかもね!」
「笑った顔が痛々しいわ」
…見破られた。
私だって甘酸っぱい、幸せな恋がしてみたいのよ。
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