─暫時の安らぎを下さい。
冷えたベッドに身体を預け
ゆっくり部屋と同調する
冴えた瞳は眠りを知らず
意識は未だ手元に残る
孤独を思い知らされて
息も出来ない淋しさに
襲われる前に眠りたい
切り札は銀のワンシート
白い薬は夢への扉
甘く揺蕩う無意識界へ
ふわふわ漂い堕ちましょう
張り詰めた現実(いま)は要らないわ
今日が終わる此の瞬間
最後に飲むのはハルシオン
一つ我儘言うならば
彼との夢を見させて頂戴
夜と桜と欠けた月
冷めた瞳と高鳴る鼓動
出逢いは突然訪れて
春に芽生えし恋の花
夏が訪れ実は熟し
繰り返される秘密の逢瀬
遊戯にも似た甘美さに
酔わされていた初夏の夜
長き夜も過ぎ雁は舞い
愛しき人は面影を
心に残し立ち去った
何時しか花は枯れ果てぬ
夢か現か幻か
それとも何時かの陽炎か
幾日幾夜を過ごせども
引きずる想い 彼の人の影
冷めた瞳と高鳴る鼓動
出逢いは突然訪れて
春に芽生えし恋の花
夏が訪れ実は熟し
繰り返される秘密の逢瀬
遊戯にも似た甘美さに
酔わされていた初夏の夜
長き夜も過ぎ雁は舞い
愛しき人は面影を
心に残し立ち去った
何時しか花は枯れ果てぬ
夢か現か幻か
それとも何時かの陽炎か
幾日幾夜を過ごせども
引きずる想い 彼の人の影
桜の森の満開の下 薄い花びら背に受けて
桜の森の満開の下 若き乙女が走り来る
闇に出で 影を宿し 月夜の鏡 時の中に
撫でる風も 騒ぐ木々も 灯る夢を 囃し立てる
桜の森の満開の下 一人の男佇みて
桜の森の満開の下 乙女を抱き涙する
道別れ 人を失い 褪せた雨に 打たれようと
想い募り 世を離れ 夜桜の下 贖罪を請う
桜の森の満開の下 銀の刃先は鋭く光り
桜の森の満開の下 薄紅の花に朱が宿る
刀につたうは二人の愛
紅く紅く地に染みる
桜の森の満開の下 若き乙女が走り来る
闇に出で 影を宿し 月夜の鏡 時の中に
撫でる風も 騒ぐ木々も 灯る夢を 囃し立てる
桜の森の満開の下 一人の男佇みて
桜の森の満開の下 乙女を抱き涙する
道別れ 人を失い 褪せた雨に 打たれようと
想い募り 世を離れ 夜桜の下 贖罪を請う
桜の森の満開の下 銀の刃先は鋭く光り
桜の森の満開の下 薄紅の花に朱が宿る
刀につたうは二人の愛
紅く紅く地に染みる
─森の時計は ゆっくり時を刻む
さっきまで「優しい時間」を見ていた。
「北の国から」の倉本聰が、再び富良野を舞台にドラマを作るというので、
開始前から期待していたが、予想以上に良い。
寺尾聰の渋い演技が、独特の雰囲気を出していると思う。
富良野に降り積もる雪がとても綺麗で、
毎回の映像美に目を奪われてしまう。
二宮君の、あの不器用そうな演技も素敵だし、
大竹しのぶが最後に少しだけ登場するのも温かさを出していると思う。
一人一人の孤独と淋しさが、あの富良野の景色と合わさって
何ともいえない切なさを感じてしまう。
ドラマのラスト近くから流れる「明日」も良い。
ドラマの中で出てくる喫茶店「森の時計」は、撮影終了後から
一般開放されるらしい。
北海道の奥の、ゆったりと時間が流れる場所。
あの雰囲気を、私も味わってみたいと思う。
末摘花 (yellow)
2005年2月8日 色舞─小さな存在。大きなチカラ。
いつか彼にあの景色を贈ろう
木々を掻き分けた先にある一面の紅花
次の夏が来たら
彼を連れて行きましょう
生まれた頼りない夢が枯れない様に
花が咲く前 雨は降る
お日様はその後
優しく微笑んで見守るの
小さな存在に優しい言葉を
労りを 抱擁を そしてキスを
与えるかの様にお日様は
夏の陽射しを振りまくの
ねぇ愛され育った貴方達
私の願いを聞いて頂戴
可愛く笑えない私の変わりに
彼を素敵に飾ってみせて
いつか彼にあの景色を贈ろう
人々を優しく迎える一面の紅花
次の夏が来たら
彼と一緒にあの場所へ
─オペラ座。
其処は甘美な音楽の玉座。
今日は「オペラ座の怪人」を観てきた。
高2の時の学園祭で一度演じた事がある劇。
歌も多少知っているから、親しみが湧いた。
この映画は、廃墟と化した20世紀初頭のパリ・オペラ座から始まる。
その場所で開かれたオークションに居合わせた、二人の年老いた男女。
かの惨劇の元凶となったシャンデリアが公開された時、
豪華絢爛だったオペラ座、1870年代当時へと、二人の記憶が引き戻される。
どの場面を取っても、歌・歌・歌。
どの台詞にもメロディーが付けられている。
撫でる様に紡がれる、主役クリスティーヌの歌声が心地よかった。
ファントムの、狂気に満ちた愛の渇望。
そして孤独、絶望、憧憬…。
それらの感情が全てクリスティーヌに向けられ、
彼女をどうにかして手に入れようとする彼の行動が、胸を熱くさせる。
またラストに近いシーンでの、クリスティーヌ・ファントム・ラウル(クリスティーヌの婚約者)が織り成す三重奏は圧巻。
全く違う歌を歌っているのに、それが綺麗なハーモニーになる。
そのシーンにいたく感動してしまい、サントラを買ってしまった。
とにかく、観終わった後の感想は「凄い…」だけだった。
でも同じ系統の映画「ムーラン・ルージュ」と比べると、
少しだけ自然さに欠けるのが難点…。
緊迫したシーンの台詞にメロディーを付ける事で、拍子抜けしてしまった。
そんな点を踏まえても、この映画は凄い。
内容よりも、音楽。そして映像の細やかさ。
ラストの「マスカレード」のオルゴールの音色が、切ない余韻をもたらします。
決意 (midnight blue)
2005年2月7日 戯言
淋しくて如何かなってしまいそうな程
長い夜の苦しみを知ってる
泣きたいのに涙が零れなくて狂おしい程
歯痒い感情をあたしは知ってる
だけどそれが何になると言うの?
肝心な時に誰一人、助けてあげられないくせに
人の優しさを信じたくて
言葉の威力を確かめたくて
辿り着いた先が此処だから
やっぱりもう少しだけ頑張ってみるよ
例えそれがカタチに残らないものだとしても
自分がしてきた全ての事に
背を向けたくなんてないから
長い夜の苦しみを知ってる
泣きたいのに涙が零れなくて狂おしい程
歯痒い感情をあたしは知ってる
だけどそれが何になると言うの?
肝心な時に誰一人、助けてあげられないくせに
人の優しさを信じたくて
言葉の威力を確かめたくて
辿り着いた先が此処だから
やっぱりもう少しだけ頑張ってみるよ
例えそれがカタチに残らないものだとしても
自分がしてきた全ての事に
背を向けたくなんてないから
─もう戻れないから。
静寂を切り裂くエンジン音が
彼の到着を知らせる
ミッドナイトブルーのFXに跨り
夜を駆けてたあの頃
夜の風は気持ち良かった
遠く光るヘッドライトを眺めてた
時折振り向く彼の笑顔が
何より好きだった
「掴まっとけよ」と言う真剣な顔や
楽しそうに笑う声
路地裏で飲んだ赤い缶ジュースと
薄く明けてゆく空の色
そして二人の心臓の音
それらがあたしの全てだった
今日も窓の外で豪快なエンジン音
隣の家の女の子が急ぎ足で出掛けて行く
遠く去ってゆく彼等をあの頃の私達と重ねながら
あたしは今日も思い出を反芻する
夜明けの 蒼い道
赤い テイルランプ
去ってゆく 細い うしろ姿
もう一度
あの頃の あの子たちに 逢いたい
最近になって、やっと読んだ漫画。
ずっと存在は気になっていたものの、手に取る事はなかった。
が、先日思い切って購入。
2時間で全て読みきってしまった。
読み終わった後、何だかすごく胸が詰まった。
あの世界観に、如何しようもない憧れと、気恥ずかしさを感じてしまう。
族に対しての憧れとか、不良に対しての気恥ずかしさとか、そういうのでは無い。
彼らを取り巻くあのキラキラとした世界に、私は強い憧憬の念を抱いてしまう。
14歳〜18歳の、リアルな少年少女の心情が描かれていて、とても切ない。
主人公和希が求めたもの、春山が追いかけたもの。
そして、思春期の子供達が憧れたもの。
それら全てが、この物語の中に詰まっていると思う。
18歳の今、この作品を読んで私が思うことは、
「全ての人が誰かの為に存在していて、かけがえの無い大切な存在なんだ」という事。
少しだけこの本から、優しさを貰った気がした。
ISBN:4088492358 単行本 紡木 たく 集英社 1986/12 ¥410
─今日もまた一つ、黒が世界を染めてゆく
今日もブラウン管から暗いニュース
読み上げる声は無機質
「やってられない」
リビングで一人 膝抱え呟く
「次のニュースです。先日未明、若い男性二人組みが…」
もういいよ
電源を切り リモコンをソファーに投げる
ねぇ神様
此の世は本当に、モノクロームになってしまったのですか
夜風 (navy blue)
2005年2月4日 色舞─鋭く映える蒼の世界
夜に自転車で走るのが好き
闇の中をすいすいと
風を追い掛けて進むの
遠く灯を燈して走る列車は温もり
憧れを感じずにはいられないけれど
私は独り、前へ 前へ
凍てつく程冷えたハンドル
頬を刺す風が痛い
ペダルを漕ぐ脚も冷え切って
上手く動かないけれど
それでもこの漆黒を抜けて
何かを探しに行きたい
冷え切った身体は貴方が暖めて
そして赤くなった鼻や頬に触れて
屈託なく笑って
堕落愛 (iris perple)
2005年2月3日 色舞─ねぇ、傍に居て。
部屋に転がったキャンディーや
大好きないちごのチョコレート
とろりとハチミツを溶かしたミルク
そんなものではもう
満足出来ないの
感情の篭っていない台詞は嫌
冷徹な瞳でも良いから
真実っぽく欺いて
艶のある声で名前を呼んでくれるなら
触れた指の温度が確かなら
あたしはそれで構わない
此の世は全てが無常だもの
あたし自身の愛ですら
何処にあるかも分からないから
貴方の部屋のベッドが一つ
いつもと違う重みに鳴いた時
それが始まりの合図
枯渇 (indigo)
2005年2月2日 色舞
何だかいつもより眩しい朝
少しだけ開けたカーテンから覗く白が嬉しい
溶けゆく雪は潤い
私の心に染みゆけばいいのに
寒いことにも慣れて
一人にも慣れて
震える心に見てみぬ振りをした
もはやこの涙だけが
唯一の気持ちを紡ぐ手段
少しだけ開けたカーテンから覗く白が嬉しい
溶けゆく雪は潤い
私の心に染みゆけばいいのに
寒いことにも慣れて
一人にも慣れて
震える心に見てみぬ振りをした
もはやこの涙だけが
唯一の気持ちを紡ぐ手段
どれだけ空を見上げても
望む色は見つからない
眩さ故に目を細める
あの蒼さに心惹かれた
触れることの叶わぬ夏空
この空も あの記憶も全て
あの夏の日のレプリカ
余りにも鮮やかな色彩が
未だ胸を締め付ける
あの蒼の向こう側に還りたい
望む色は見つからない
眩さ故に目を細める
あの蒼さに心惹かれた
触れることの叶わぬ夏空
この空も あの記憶も全て
あの夏の日のレプリカ
余りにも鮮やかな色彩が
未だ胸を締め付ける
あの蒼の向こう側に還りたい
夕暮れの刻 (blue violet)
2005年2月1日 色舞─薄紫の空間に一人ぼっち
冷たい風が更に孤独を思い知らせた
白い壁に背を預け
暮れなずむ街を見てた
切り取られたオレンジ色の景色は
壁に掛かった絵の様だった
冷たい風を部屋に入れる
銀色の灰皿と黒いギター
白地に赤のソフトケースの煙草
音楽に包まれる時間
噎せ返る様なオレンジは何時の間にか
ひっそりとした紫に変わっていた
紡ぎだす旋律
甘く拙いあたしの言葉
風が攫い夕暮れの遠く空へと
消えていった
夕暮れの刻は人間を無防備にさせる
零れた涙の訳を
あたしはまだ、知らない
BOY’S COLOR
2005年2月1日 音楽
氣志團 CD 東芝EMI 2003/03/26 ¥3,000
─何をするにもうまくゆかない
そんな日もある そんな日もある
1:One Night Carnival
2:潮騒の子守唄
3:ゴッド・スピード・ユー!
4:恋人
5:330
6:D×D×D
7:朝焼けBANZAI
8:BOYS BRAVO!
9:俺が俺で俺だから
10:朝がくる度
11:雷電
12:一番星
このアルバムの中の「一番星」が、私の、自分への応援ソング。
遣る瀬無くなった時、落ち込んだ時は、この曲を聴きます。
氣志團を聴くと、どんなに気分が沈んでいても踊りだしたくなるのが不思議です。
─何をするにもうまくゆかない
そんな日もある そんな日もある
1:One Night Carnival
2:潮騒の子守唄
3:ゴッド・スピード・ユー!
4:恋人
5:330
6:D×D×D
7:朝焼けBANZAI
8:BOYS BRAVO!
9:俺が俺で俺だから
10:朝がくる度
11:雷電
12:一番星
このアルバムの中の「一番星」が、私の、自分への応援ソング。
遣る瀬無くなった時、落ち込んだ時は、この曲を聴きます。
氣志團を聴くと、どんなに気分が沈んでいても踊りだしたくなるのが不思議です。
「空を飛びたい」
そう思った。
自由自在に機体を操り、風を読み、
壮大な蒼の中を抜けてゆく…。
オレンジのパラグライダーに乗る貴方が、大好きだった。
彼は私の叔父にあたる人。
少し大きなお兄ちゃんといった感じの人だった。
優しくて、格好良くて、運動神経が良くて。
何より私を可愛がってくれた。
少し離れた所に住んでいた彼は、帰って来る時必ず電話をくれる。
「美晴ー!お土産何がいい?」と。
「いちごのアイス!」
彼はいつも、ハーゲンダッツのいちご味を2つ、
コンビニの袋に入れて買ってきてくれた。
二人で笑って、じゃれながら、アイスを食べる。
彼が持って帰ってきた洗濯物を投げあい、母に怒られる。
彼が今週、パラで何処まで飛んだかの話を聞く。
そんな穏やかな時間を、何時も楽しみにしていた。
10年前の秋。彼は私の前から姿を消した。
溺れている女の人を助けて、還らぬ人となった。
その知らせを聞いても私は、全てが信じられなかった。
家の冷蔵庫には、何日か前に2人で食べたいちごのアイスが、
半分ずつ、残ったままになっていた。
今でも、思い出す。
あの時の彼の表情や、笑い声。
眼鏡の奥の優しい瞳。
恋とは違ったけれど、私は彼が大好きだった。
会いたいよ。
また「ガキ!」って悪戯な顔で笑って、髪の毛をくしゃくしゃにして欲しい。
二人並んでアイスを食べたい。
色んな話を聞かせて欲しい。
もし貴方が今此処に居たなら、
どんな話をしていたでしょうね。
きっと、貴方にしか話せない事も、あったでしょう。
今夜食べるハーゲンダッツのストロベリー味は、
少し切ない思い出の味。
─失ったものは、何故だかとても綺麗。
「美晴、キスしよっか」
昨日の夢。
翳りを帯びないその景色は、
ずっと望んでたものだった。
君はあの頃のまま笑ってて、
あたしはあの時の様に幸せそうだった。
今日は大阪梅田で友達と会う約束。
ふらふらと当てなく街を彷徨う。
喋りながらの彷徨い歩きは、何処へ向かうか分からないから楽しい。
ふと気付くと、JR大阪駅の近くまで来ていた。
そこから見える景色。
見慣れた、でも過ぎ去ったヴィジョン。
ヨドバシカメラ前は、私達の待ち合わせ場所だった。
バイクで駆け抜けたあの道や、語り明かしたあの公園は、
変わらずそこに存在していた。
あんな夢を見た次の日。
「もしかしたら、偶然会えるかも…」なんて。
道行く若い男の人の顔を凝視したり、
大通りに止まっているバイクを確認したり。
結局、過去に心囚われている自分に気付く。
「仕方ないんちゃう?」って友達は慰めてくれるけれど、
あたしはもっと、前が見たいの。
行動と心情は裏腹。
操作出来ないものなのね。
明日を過ぎると、またカレンダーをめくらなければいけない。
二月は「逃げる」。
あとどれ位すれば、君をアルバムに仕舞えるのだろう。